2016年1月11日月曜日

秋学期のまとめ

ご無沙汰しております。渡米してから早いもので4カ月が経ち、秋学期が終わってしまいました。もう少し頻繁に更新するつもりだったのですが仕事に追われているうちにブログの存在をすっかり忘れてしまっていました。明日から春学期が始まるのですが、忙しくなる前に今さらですが秋学期について少しだけ。

ゼロから日本語を学ぶ学生たちと一緒に学ぶことは新鮮で、毎日新しい発見がありました。そのうち特に私の意識を変えた発見?について書いてみます。それは学期の本当に初めのころに登場した遭遇した長母音「-」の記号です。今「もっとマシなこと書けよ」と思った方もぜひ最後まで読んでください。
私は小学1年生でひらがな、カタカナを学び始めてから「-」を20年近く使い続けています。『横書きの時は横棒「-」、縦書きの時は縦棒「|」で表す』言うまでもないことです。ただよくよく考えてみると「-」以外の他の文字は縦書きになっても90度反転することは決してないのです(現代の日本語文において)。この「-」の記号だけが変なのです。その事実に気付いたのも何人かの学生の間違いを見てからです。規則性の面から考えると生徒が縦書きなのに横棒を使ってしまう理由も納得です。学生の間違いをただ指摘するだけではなく、間違いの裏にどんな論理や本質が隠れているのかを考える必要があると気付きました。教える側が言語の規則性を把握することはもちろんのこと且つ例外の存在を頭に入れて、いつでも取り出せるようにしておくことが必要だとこの「-」は私に教えてくれました。
学生たちは日本語を「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」を授業内の限られた環境と時間の中で並行して同時に学ばなければなりません。どうすれば学生がより効率よく学べるかを考え、有益な時間を提供するのが教師の役割だと思いました。
そのためには学習者の視点から日本語を捉えることが大切だと感じました。
では、私は学期全体を通して本当に学習者の視点から考えられたかと問われるとまだ自信を持ってそれが出来たとは言えません。これは春学期への継続した課題となります。明日から始まる春学期も実り多きものになるよう学生と一緒に学んでいきます。彼らの日本語がもっともっと伸びるよう出来る限り手助けしたいと思います。


それでは今回はこの辺で。


追伸
今学期はもう少し頻繁に更新出来たら良いなと思います。